
「ためしてガッテン」で紹介された五十肩の改善法、皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
テレビで見た体操を実際に試したけれど「これで本当に良くなるのかな?」と不安に思われた方も多いはずです。
私たち整骨院の現場でも、患者さんから同じご質問をいただく機会が少なくありません。
確かにストレッチや体操は一時的に楽になることがありますが、症状の段階を見極めずに自己流で行うと逆に悪化してしまうこともあります。
この記事では、番組で紹介された改善策を整理しつつ、現場での経験を交えて「本当に効果があるのか?」「どんな点に注意すべきか?」を解説していきます。
ためしてガッテンにおける五十肩改善策の紹介内容
2014年2月5日に放送された「ためしてガッテン」では、「長引く肩の痛みに喝!」というテーマで五十肩が特集されました。
番組では、肩甲骨の動きを意識した体操・予防法が紹介され、肩の不調の見分け方とあわせて解説されました。
ただし番組内でも「自然に治るケースが多いが、一部では適切な対処が必要」と強調されていました。
現場感覚としてもその通りで、患者さんによっては放置すると長期化してしまうこともあります。
簡単に始められる反面、「ご自身の状態に合っているかどうか」を確認してから取り入れることが大切です。
ためしてガッテンで紹介された五十肩改善策の効果は?

肩甲骨を寄せるストレッチは、確かに肩の動きを助ける効果が期待できます。
痛みが強くない時期であれば無理なく行える点も魅力です。
一方で、セルフケアはどうしても「一時的に軽くする」程度に留まることが多いのも事実です。
五十肩は症状の進行度合いや体質によって差が大きいため、全員に同じように効くわけではありません。
整骨院では「痛みが出ている段階なのか」「関節が固まっている段階なのか」を診たうえで、施術や運動指導を変えています。
自己判断せず、専門家に相談することで安全かつ効率的に改善を目指せます。
五十肩に効果的な運動方法

五十肩は「痛みのある時期」と「動かしにくい時期」とで対処法が変わります。
そのため、無理のない範囲で、段階に応じた運動を取り入れることが大切です。
ここでは一般的に整骨院でも推奨する基本的な運動を紹介します。
肩甲骨を寄せるストレッチ
背筋を伸ばして座るか立ち、肩甲骨を背骨に寄せるように胸を張ります。
肩甲骨の動きがスムーズになることで関節の負担を減らす狙いがあります。
10回程度を目安に、痛みのない範囲で行いましょう。
肩甲骨を引き上げるストレッチ
両手を組み、手のひらを天井に向けるように腕を伸ばしていきます。
肩甲骨を引き上げる動きを意識することで肩回りがほぐれます。
腕を動かしやすくする運動1
体幹を安定させることで肩の動きを助けます。
仰向けで膝を立て、腹筋に軽く力を入れて腰を床に押し付けるようにしましょう。
腕を動かしやすくする運動2
振り子のように腕を揺らす運動です。
痛みのある腕をぶら下げ、前後に小さく揺らします。無理せず徐々に動きを大きくしていくのがコツです。
肩の可動域を広げる運動1・2
仰向けで腕を上げる運動や、振り子運動(コッドマン体操)も有効です。
いずれも「痛みが強い場合はすぐ中止」が鉄則です。
ためしてガッテンで紹介された五十肩改善運動の利点と欠点

利点
・自宅で手軽にできる
・費用や道具が不要
・肩甲骨を意識することで関節が動かしやすくなる
欠点
・根本改善ではなく一時的な効果にとどまりやすい
・自己流で行うと悪化のリスクがある
整骨院でも「テレビで見た運動をやったけれど逆に痛くなった」という相談は全く珍しいものではなく、よくあるトピックです。
自己判断は禁物です。
軽度の五十肩に対するストレッチの推奨

痛みが強い急性期は「安静」が最優先。
炎症が落ち着いてきた回復期に、少しずつストレッチを取り入れるのが理想です。
肩甲骨を寄せるストレッチや振り子運動は、無理なく始められるのでおすすめです。
専門家による適切なストレッチ
症状や進行度は人によって違います。
自己流で続けると悪化する危険もあるため、整骨院で「その人に合った運動」を指導するのが安全で確実です。
五十肩の進行段階と重症度について

五十肩は大きく3つの段階があります。
急性期:炎症が強く、痛みが最も激しい時期(無理に動かすと悪化します!)
慢性期:痛みが落ち着くが、関節が固まって動かしにくくなる時期。
回復期:少しずつ柔らかくなり、動かせる範囲が広がってくる時期。
それぞれの段階で正しいケアを行うことが、回復の近道です。
五十肩の発生要因と症状、避けるべき行動
発症の要因
五十肩は、肩関節の周囲にある組織が炎症を起こし、痛みや動きの制限を引き起こす状態です。
噛み砕いてお伝えするならば、『加齢』『肩の使いすぎ』『姿勢の悪さ』が大きな原因になります。
その名の通り加齢に伴う組織の変性や、肩への繰り返し負担などが大きな要因のため、40代から60代で多く発症することが特徴です。
症状
症状は『腕を上げる・後ろに回す動作の痛み』『夜間痛』が典型的な症状です。
初期には、何もしていないのに肩が痛む、腕を動かすと鋭い痛みが走るなどの症状が現れることがあります。
特に、腕を上げたり後ろに回したりする動作で痛みを感じやすく、日常生活での着替えや洗濯物を干すなどの動作が困難になるケースが目立ちます。
夜間に痛みが強くなり、睡眠が妨げられる『夜間痛』も五十肩の典型的な症状の一つです。
また、肩関節の炎症や神経の圧迫により、腕にしびれを感じることもあります。
四十肩も五十肩と同様の症状を呈するため、どちらも同じ疾患として扱われます。
五十肩の症状は段階的に進行し、初期の強い痛みを伴う急性期、痛みが落ち着くものの動きが制限される慢性期、そして徐々に回復に向かう回復期があります。
痛みが強い時期に無理に動かすと炎症が悪化する可能性があるため、注意が必要です。
五十肩の際に避けるべき行動
・痛みを我慢して動かす
・重い荷物を持つ
・同じ姿勢を長時間続ける
どれも炎症を悪化させる可能性があります。
五十肩と肩こりの違い
肩こりは筋肉の張りが中心で、関節の可動域は制限されません。
五十肩は関節そのものが動かなくなる点が大きな違いです。
五十肩の早期回復に繋がる推奨運動

ためしてガッテン流の体操
タオル体操や肩甲骨ストレッチは、自宅ケアとして取り入れやすい方法です。
ただし痛みが強い時期は無理をせず、専門家に相談しましょう。
患部を温める
血流を良くし、筋肉をほぐす効果が期待できます。
入浴や温湿布は有効ですが、急性期は逆効果のこともあるので注意が必要です。
整骨院での施術
五十肩の治療において大切な要素として、個々人の状況に応じた治療を施すことです。
通り一辺倒の治療を当てはめても、個人差を度外視してしまうと良いものも良くなりません。
セルフケアではこの辺りの客観的判断に乏しく、失敗するケースが多いのです。
その点整骨院では各個人の状況を的確に把握し治療内容を選定します。
また、内容も豊富で必要に応じてマッサージや関節の調整、電気治療、温熱療法を組み合わせて、症状や段階に応じた施術を行います。
再発防止の運動指導も欠かしません。
よくある質問

やっぱり運動は必要?
はい。ただし「痛みの段階に合わせた運動」が大切です。
一瞬で直す方法はある?
残念ながらありません。
段階ごとのケアを重ねることが回復への最短ルートです。
五十肩に効く食べ物はある?
特効薬となる食品はありませんが、青魚に含まれるオメガ3脂肪酸や、骨を支えるカルシウム・ビタミンDを意識すると良いでしょう。
ロキソニンは効くの?
急性期の痛みや夜間痛には効果的です。
ただし根本改善にはならないため、運動療法との併用が必要です。
まとめ

「ためしてガッテン」で紹介された五十肩の改善策は、自宅で取り入れやすいという大きな利点があります。
ですが、自己流で続けてしまうと悪化のリスクも伴います。
整骨院の立場からお伝えしたいのは、 五十肩は“段階ごとに正しいケアを選ぶこと”が何より大切 だということです。
急性期は安静、慢性期や回復期は無理のない運動を少しずつ。
もし痛みや動かしにくさが続いているなら、専門家へ早めに相談してください。
【薮下整骨院】では四十肩、五十肩の肩にも最適な治療を提供します。
一度相談してみようかな?と思われた際は是非とも薮下整骨院へお問い合わせよりお気軽にご相談ください!