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  3. 坐骨神経痛とは?主な症状や原因となる筋肉や骨格にアプローチする治療法を解説|薮下整骨院

坐骨神経痛とは、何らかの原因で坐骨神経が圧迫・刺激されることで生じる、お尻から足にかけての痛みやしびれなどの症状の総称です。

この記事では、坐骨神経痛のすべてを理解できるよう、その原因となる病気や筋肉、具体的な症状、そして痛みを和らげるための治療法まで詳しく解説します。
また、整骨院で治療できるケースや病院で受診した方が良いケースなども当記事で伝えていきます。
自身の症状と照らし合わせながら、適切な対処法を見つけるための情報としてください。

坐骨神経痛とは、お尻から足にかけて現れる痛みのこと

坐骨神経痛とは病名ではなく、坐骨神経が圧迫されることで生じる症状を指す言葉です。

坐骨神経は、腰からお尻を通り、足先まで伸びる人体で最も太く長い末梢神経であり、この神経の通り道に沿っておしりや太ももの裏、すね、足などに痛みやしびれが現れます。
原因となる疾患はさまざまで、その特定が治療の第一歩となります。

坐骨神経痛でみられる代表的な症状

坐骨神経痛の症状は、痛みやしびれの現れ方が人によって様々です。
お尻から足にかけて広がる特徴的な痛み以外にも、感覚の異常や筋力低下が見られることもあります。
どのような症状が現れるかを知ることは、自身の状態を把握し、正確に治療を開始するための第一歩です。
ここでは代表的な症状を挙げ、自己チェックの目安となるポイントを解説します。

お尻や太もも、足先に広がる痛みやしびれ

坐骨神経痛の最も特徴的な症状は、お尻から太ももの後ろ側(もも裏)、ふくらはぎ、すね、かかとや足先にかけて広がる痛みやしびれです。

多くの場合、片側の足に症状が現れ、右だけ、あるいは左だけが痛むといったケースが一般的です。
痛み方は「ズキズキ」「ジンジン」「チクチク」などと表現され、しびれを伴うことも少なくありません。膝や股関節、足の付け根に痛みを感じる場合もあります。

また、感覚が鈍くなる、触れると熱を感じる熱感や、逆に冷たく感じる冷感といった感覚異常が生じることもあります。

長時間座っていると悪化する痛み

坐骨神経痛の症状は、特定の姿勢や動作で悪化する傾向があります。
特に、椅子やソファに長時間座り続ける、あるいは車の運転などで座った姿勢が続くと、お尻の筋肉や腰への圧迫が強まり、痛みが増すことがよく見られます。
座っている状態だけでなく、前かがみや中腰の姿勢、うつ伏せで寝ているときに症状が強まる人もいます。
これらの症状は一時的に治まっても、同じような状況で繰り返すことが多く、慢性的な痛みにつながるケースも少なくありません。

歩行が困難になるほどの強い痛み

症状が進行すると、日常生活に大きな支障をきたすほどの強い痛みが生じることがあります。
特に歩行時に痛みやしびれが強くなり、少し歩いただけで休憩が必要になったり、長距離を歩けなくなったりする歩行障害が見られる場合があります。
足に力が入らなくなり、つまずきやすくなる、あるいは膝の痛みを伴って歩行そのものが困難になるケースも存在します。
このような状態になると、生活の質が著しく低下するため、早期の適切な対応が求められます。

坐骨神経痛を引き起こす主な原因

坐骨神経痛の原因は多岐にわたり、主に腰の病気が神経を圧迫することで発症します
特に中高年層である40代、50代以降では、加齢に伴う背骨の変化が原因となることが多く見られます。
もちろんのこと、若い人でも発症する可能性はあります。
腰痛を伴うことが多いですが、背中や胸に痛みが出ることは稀です。
その他、肥満による腰への負担増加や、冷えによる血行不良が症状を悪化させる一因となることもあります。
がんや糖尿病などの病気が原因となる場合もあるようです。

腰の病気が原因で神経が圧迫されるケース

坐骨神経痛を引き起こす最も一般的な原因は、腰椎に起因する疾患です。
坐骨神経は、腰椎から出た神経が束になって形成されるため、腰椎周辺で神経が圧迫されたり刺激されたりすると、その影響が神経の通り道であるお尻や足に現れます。
代表的な疾患としては、神経の通り道が狭くなる「腰部脊柱管狭窄症」や、椎間板が飛び出して神経に触れる「腰椎椎間板ヘルニア」が挙げられます。
これらの病気によって神経が物理的に圧迫されることで、痛みやしびれといった坐骨神経痛の症状が引き起こされます。

腰部脊柱管狭窄症による神経の圧迫

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は、主に加齢によって背骨の中にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなり、中を通る神経が圧迫される病気です。
背骨や椎間板、靭帯の変形が原因で起こります。

この病気に特徴的な症状として「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」があります。これは、しばらく歩くと足に痛みやしびれが生じて歩けなくなり、前かがみになって少し休むと症状が和らぎ、また歩けるようになるというものです。
腰を反らすと脊柱管が狭くなるため痛みが強くなり、逆に前かがみになると楽になる傾向があります。
■参考:間欠性跛行(かんけつせいはこう)|社会福祉法人恩賜財団済生会

▼腰椎椎間板ヘルニアによる神経の刺激

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板の一部が、後方に飛び出して神経を圧迫する病気です。
飛び出した椎間板が坐骨神経の根元を圧迫・刺激することで、お尻から足にかけて激しい痛みやしびれが生じます。
重い物を持ち上げたり、急に腰をひねったりといった動作がきっかけで発症することが多く、前かがみの姿勢で痛みが強くなるのが特徴です。
比較的若い世代にも見られる坐骨神経痛の原因の一つです。
■参考:椎間板ヘルニア|社会福祉法人恩賜財団済生会

お尻の筋肉(梨状筋)の緊張が原因となるケース

腰に明らかな異常が見られないにもかかわらず、坐骨神経痛の症状が現れる場合、お尻の筋肉が原因である可能性が考えられます。
特に、お尻の深層にある梨状筋(りじょうきん)という筋肉が硬く緊張することで、そのすぐ下を通っている坐骨神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こすことがあります。
これは「梨状筋症候群」と呼ばれます。
長時間のデスクワークで座りっぱなしの人や、ランニングなどのスポーツをする人に多く見られます。
腰椎の病気と症状が似ているため、正確な診断が重要です。
■参考:梨状筋症候群|社会福祉法人恩賜財団済生会

坐骨神経痛の痛みを和らげる治療法

坐骨神経痛の治療は、まず痛みを和らげることを目的とした保存療法から開始するのが一般的です。

症状に悩んだら、まずは整形外科などのクリニックを受診し、問診や診察、必要に応じて画像検査などを受けて原因を正確に突き止めることが重要です。
診断結果に基づき、症状を緩和・改善させるための治療計画が立てられます。
治療法は一つではなく、薬物療法や運動療法、神経ブロック療法などを組み合わせ、症状の軽減を目指します。
また、坐骨神経痛になりにくい体作りや関連する筋肉負担を軽減する整体的アプローチによる治療もお勧めです。

薬で痛みをコントロールする薬物療法

薬物療法は、坐骨神経痛の治療において中心的な役割を果たします。
主な目的は、痛みや炎症を抑えることで、つらい症状を緩和することです。
一般的には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる痛み止めの内服薬や外用薬(湿布・塗り薬)が処方されます。
これらの薬は、神経が圧迫されることによって生じる炎症を鎮め、痛みを軽減する効果があります。
痛みが強い場合や、NSAIDsだけでは効果が不十分な場合には、神経の過剰な興奮を抑える薬や、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬などが併用されることもあります。

リハビリで身体の機能を改善する運動療法

運動療法は、薬物療法と並行して行われることが多い保存療法の一つです。
理学療法士などの専門家の指導のもと、リハビリテーションとして実施されます。
主な目的は、ストレッチによって硬くなった筋肉の柔軟性を取り戻し、筋力トレーニングで体幹を強化して背骨を安定させることです。これにより、神経への圧迫を軽減し、痛みの改善と再発予防を図ります。
物理療法として、温熱療法や電気治療、腰を引っ張る牽引療法が行われることもあります。
治療期間は症状により様々で、数ヶ月から1年、2年と継続が必要な場合もあり、状況によっては入院して集中的に行うこともあります。

ブロック注射で直接痛みを抑える神経ブロック療法

神経ブロック療法は、痛みの原因となっている神経やその周辺に局所麻酔薬などを直接注射する治療法です。
この注射によって、痛みの伝達経路を一時的に遮断し、強力に痛みを抑えることができます。
また、炎症を抑えるステロイド薬を併用することもあります。

特に痛みが非常に強く、飲み薬だけではコントロールが難しい場合や、痛みのためにリハビリが進められない場合に有効な選択肢となります。
効果の持続時間には個人差がありますが、痛みが軽減している間に運動療法などを集中的に行うことで、症状の根本的な改善が期待できます。

重度の症状に対して検討される外科的治療(手術)

坐骨神経痛の治療は保存療法が基本ですが、数ヶ月以上続けても効果が見られない場合や、症状が悪化していく場合には手術が検討されます。
特に、足の麻痺が進行して歩行が著しく困難になったり、排尿や排便に障害(膀胱直腸障害)が現れたりした場合は、速やかに手術が必要となることがあります。
手術の方法は、原因となっている腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの疾患に応じて選択されます。
神経を圧迫しているヘルニアを摘出したり、狭くなった脊柱管を広げたりすることで、神経への圧迫を物理的に取り除きます。

病院か整骨/整体院どちらでの治療が向いているかの判断基準

坐骨神経痛は重度の場合を除くと整骨/整体院での治療も対応可能です。
以下の通り目安となる状態を記しますので、参考にしてください。
※不安な場合は専門医の受診をお勧めいたします。

整骨/整体院で対応できるケース

まずは、整骨院や鍼灸院での施術が適しているケースからご紹介します。
以下のような状態であれば、整骨/整体院でも対応可能です。

▶︎ 専門医療機関を受診したが、特に問題なし。ただその後も痛みが続く。
▶︎ 長く続いている腰や脚の痛み・違和感が気になる
▶︎ 歩くことはでき、生活に大きな支障はない軽度〜中程度の症状
▶︎ 骨盤のゆがみや筋肉のこわばりが原因と考えられるケース

こうした場合は、身体のバランスや筋肉の状態を整える施術で、改善を図ることができます。

病院での診察を優先すべきケース

一方で、以下のような症状がある場合は、まず医療機関での診察・検査を受けることが必要です。

▶︎ 強い痛みが安静時でも引かず、日常動作に支障が出ている
▶︎ 足に力が入らず、ふらつく・歩けないなどの筋力低下がある
▶︎ 排尿・排便に関して異常が出ている(例:出にくい、漏れるなどのコントロール障害)

これらの症状は、神経に関わる疾患が疑われるため、MRIやレントゲンなどの画像診断を通じて、より専門的な治療が必要になることもあります。

日常生活でできる坐骨神経痛の予防・対策

坐骨神経痛の症状緩和や再発を防ぐためには、医療機関での治療に加え、日常生活でのセルフケアによる対策が非常に重要です。
腰に負担をかける生活習慣を見直し、正しい姿勢を心がけることや、筋肉の柔軟性を保つためのストレッチ、適度な運動を継続的に行うことで、症状のコントロールが期待できます。
ここでは、今日から実践できる具体的な予防・対策について解説します。

正しい姿勢を保ち腰への負担を軽減する

日常生活の何気ない姿勢が、腰に大きな負担をかけていることがあります。
特に長時間座る際は、背もたれに深く腰かけ、背筋を伸ばすことを意識してください。
必要に応じて腰と背もたれの間にクッションを挟むと、腰椎の自然なカーブを保ちやすくなります。
物を持ち上げる際は、膝を曲げて腰を落とし、物に体を近づけてから持ち上げるようにします。
一時的にコルセットを使用するのも腰を安定させるのに役立ちます。
また、歩行時の衝撃を吸収するクッション性の高い靴を選ぶことも、腰への負担軽減につながります。

ストレッチで筋肉の柔軟性を高める

筋肉が硬くなると、神経や血管を圧迫し、坐骨神経痛の症状を悪化させる一因となります。
特にお尻の筋肉や太ももの裏側にあるハムストリングのストレッチは、坐骨神経周辺の緊張を和らげるのに効果的です。
痛みが強いときは無理をせず、お風呂上がりなど体が温まっているときに、ゆっくりと気持ちの良い範囲で伸ばすようにしてください。
毎日継続することで、筋肉の柔軟性が高まり、血行も改善されます。
セルフマッサージで硬くなった部分を優しくほぐすのも良いでしょう。

適度な運動で筋力を維持する

痛みが強い時期は安静が必要ですが、症状が落ち着いてきたら、適度な運動を取り入れて筋力を維持・向上させることが再発予防につながります。
特に、体を支える体幹の筋肉(腹筋や背筋)を鍛えることで、腰椎への負担を軽減し、姿勢を安定させることができます。
運動の選択肢としては、腰への負担が少ないウォーキングや水泳、水中ウォーキングなどが挙げられます。
最初から無理をせず、短い時間から始めて徐々に運動量を増やしていくようにしてください。

整骨/整体院へ相談してみる

坐骨神経痛の原因とされる要素として、筋肉の硬直や骨格の歪みにあるとされています。
薮下整骨院ではそのような根源となる要素に直接アプローチし、改善を図ります。
坐骨神経痛は、原因がはっきりしている場合とそうでない場合がありますが、原因がよくわからない!という場合にもお気軽にご相談ください。
豊富な経験と実績をもとに、患者様一人一人に適合した治療をご提供いたします。

まとめ

坐骨神経痛は、お尻から足にかけて痛みやしびれが生じる症状の総称です。
その原因は、腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアといった腰の疾患、あるいは梨状筋の緊張など様々です。
治療の基本は、薬物療法や運動療法といった保存療法で症状を緩和することであり、痛みが強い場合には神経ブロック注射も行われます。
保存療法で改善が見られない重度のケースでは手術も選択肢となります。
治療と並行して、正しい姿勢の維持、ストレッチ、適度な運動といったセルフケアを日常生活に取り入れることが、症状の改善と再発予防には不可欠です。
気になる症状がある場合は、自己判断せずに整形外科などの専門医に相談してください。

💡POINT💡
【薮下整骨院】では坐骨神経痛に関する諸症状のお悩みを抱えた方々への治療実績も多く持っています!
一度相談してみようかな?と思われた際は是非とも薮下整骨院へ、下記お問い合わせよりお気軽にご相談ください♪

薮下整骨院(本厚木・表参道・町田・吉祥寺・札幌円山・つくば市・大分市に開院)

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